元々ピアノを置くために建てた家なので、間取りも音楽室が最優先になります。とにかく防音第一ということで、建屋の真ん中に音楽室を配置してコンクリートの壁で囲み、それをさらに外壁のコンクリートで囲むという万全の体制にしました。窓際の明るい陽だまりの中でピアノを奏でる...絵になる情景ですが、よっぽどの大邸宅か野中の一軒家でもない限り実現することは難しいでしょう。
壁やダクトを通して家屋内に多少の音が漏れるのは避けられませんが、基本的に家の中には自分一人しかいないので問題ありません。もっとも貸音楽室としても使うことを考えると、多少は対策を練らなければなりません。
コンクリートの遮音性能については全く心配してませんが、問題は窓・ドア・ダクトからの音漏れです。まず窓は必要最小限に抑えます。どのみち北面以外の三方は隣家の陰になって陽が入らないので、窓自体が無意味(単なるお飾り)なのです。ダクトからの音漏れはどうしましょう。とりあえず屋外と筒抜けになる第三種換気は避け、多少お金は掛かるけど、吸気・排気とも熱交換器内を通過する第一種換気を採用することにしました。超快適な全館空調冷暖房もおまけで付いてきますしね。(←普通はこっちが目的のはずだが) さらに音楽室からの吸排気は防音ダクトを通して工作室に逃がすようにすれば、音が直接換気ダクトに入らなくていいんじゃね?と考えています。寝室やリビングへの音漏れも多少は回避できるかもしれません。(素人の浅知恵)
音楽室のドアは当然防音ドアです。この種のドアは一般のドアに比べてて恐ろしく高価(5倍以上)なのですが、贅沢にも玄関側と寝室側の二か所に配置することにしました。起きてすぐ弾きたいとき(または弾いた後すぐ寝たい時)に家の中を半周させられるのは勘弁願いたいですから。
音楽室を取り囲む形で、居間、寝室、工作室を配置しました。なので廊下はありません。階段もないのでスペース効率MAXです。玄関脇のトイレは音楽室を借りられるお客様用です。玄関ホールは広く取り、早く来られた方にはソファに掛けて待って頂こうと思います。
ガレージに車が3台止まってますが、大きな2台はお客様の車。私のは手前の軽(しかもまだ持ってもいない)
昔からなんだかんだモノを作るのが好きだったので工作室も設けました。居間や寝室で電動工具なんか使った日には部屋中木屑だらけなって掃除が大変。ちょっと狭くなりますが、3Dプリンタも置いていろいろ遊んでみたいと思います。配電盤やブレーカーをはじめ、空調機などもこの部屋に設置します。機械室を兼ねたこの部屋にはコンクリート打ちの壁面がよく似合いそうです。
異論も多々あるでしょうが、こういう時(だけ)は独り身の有難さを感じます。何から何まで自分の思うがままに決められますから。この間取り、一見3LDKぽいですが実質的には1LDKです。二人じゃとても住めません。まあ独身世帯もどんどん多くなってるようだし、こうした趣味性の高い、ある意味自分勝手な造りの家も今後は増えていくんじゃないでしょうか。