一昨年(おととし)の秋に父が亡くなり、数十年前に祖父母が住んでいた空き家とその土地を相続しました。昭和初期に建てられたボロボロの平屋で庭は荒れ放題。夏場はジャングルさながらの様相となり役所からは半年ごとに指導(警告)がきていましたが、父は全く意に介さずほったらかし。四十九日が済んだ後、庭の雑草を三日がかりで処分し、その半年後に家を解体して更地にしました。近所の人たちもようやくほっとしたことでしょう。庭で冬眠していたガマガエル夫婦にとっては災難だったと思いますが。
解体費用は250万円。庭石や切り株もゴロゴロあったしそんなもんでしょう。今後の近所付き合いのことを考えると適当な仕事されても困るしね。ガタが来ていたコンクリート塀も危ないので撤去し、ごく普通の安物フェンスを設置しました。 細長い土地のため設置距離が長く、70万ほど掛かりました。大半が工事費だったのでもうワンランク上のフェンスにしてもよかったかも。
この地には我が家の菩提寺と先祖代々の墓があり、3,7,13,17… 回忌法要が欠かさず行われます。7人兄弟の長男である父はそれら一切を取り仕切っていました。自分は遠く離れた京都住まいということで、法事に出るのは祖父母や親戚のお葬式ぐらいでした。しかし、これからは墓守と法事一切は私がしなくてはなりません。いっそそれならばと、今後はここに終の棲家を建てて余生を送ることに決めました。
ちなみに相続税の申告と相続登記は全て自分と姉でやりました。よく言われるように被相続人の生後からの戸籍謄本やらなんやらを揃えるのは大変な作業で、どれだけ役所を回ったかわかりません。ただ苦労して揃えた書類のおかげで相続登記の方はすんなり終わりました。もっとも、解体した建物の滅失登記については、記載されている地番が合わず結局うやむやのままです。登記簿記載の家屋地番には既に隣家のアパートが建っており、今取り壊した父の生家は最初からなかったということに…100年近く前のことなど今更わかるはずもありません。まあ建物なしとなっている以上、そこに建てるのには何の問題もないのでよしとします。
更地にして砂利を敷いても夏になれば雑草がぐんぐん伸びてきます。去年の夏はわざわざ草取りしに行ったりしたものですが、今年の夏には工事も始まり草取りの必要もなくなっていることでしょう。